室内外が増えたおかげで交通事故や感染症から守られる反面、運動不足になる猫が増えています。
避妊や去勢手術した猫はホルモンバランスが崩れ、オス猫は闘争本能がなくなり動かなくなるので、肥満になりやすくなります。
過度な肥満は万病の元です。ぜひ、健康のためにも運動できる環境を整えてあげましょう。
高低差ができるような家具配置にする
室外で猫を飼っていた時代は、広い縄張りを自由に動き回り、仲間とじゃれたり喧嘩をして自然と運動することができていました。
しかし、昨今では安全面などから完全室内飼いが推奨されています。室内でも猫は十分に運動をすることができます。
猫は犬のように駆け回るよりも、高低差がある場所を上り下りすることが大好きです。
家具の配置を見直して、猫が登ったり降りたりできる場所を増やしましょう。
場所や金銭に余裕があれば、キャットタワーを置くことをおすすめします。
キャットタワーは柱が全面爪とぎになっているものが多く、そういったタイプのものを購入すれば、壁で爪とぎすることの防止にも役立ちます。
コンパクトなもの、多頭飼いでも使える大きなもの、子猫や高齢猫に配慮されたもの、ハンモックやおもちゃがついているものと、キャットタワーの種類はさまざまです。
自分の猫が気に入りそうなものを選んであげてください。
配置には工夫が必要
猫の中には、高いところに登ろうとしない子もいます。1匹だけ飼っていて、縄張りを脅かすものがないとあまり高いところに登らなくなる傾向にあるようです。
少しでも魅力的に見えるような配置を考えてあげましょう。
外を見るのが好きなので、登ってからも窓をのぞきこめるような配置がおすすめです。
また、猫はあまり垂直に上り下りすることは好みません。大きくジャンプしなければ登れないような配置よりも、階段のように小さな動きでも上り下りできる配置を増やしましょう。
高い位置に寝そべっていられるスペースも作ってあげてください。
遊んであげて運動させる
猫は犬のように人に従う性質はないので、動けと命令しても動いてくれるものではありません。
そこで、自分から動きたくなるように、魅力的な遊びで誘ってあげましょう。ストレス解消にもなりますし、コミュニケーションも取れるので、ますます仲が深まりますよ。
定番は猫じゃらしですが、どの遊びが好きかは猫によって好みがわかれます。中にはただの紐や丸めた紙くずにじゃれるのが好きだったり、追いかけっこが好きな子もいます。
いろいろ試してみて、どんな遊びが好きなのか把握してあげてください。
猫には狩猟本能があるので、それを刺激する動きを取り入れたものがおすすめです。
猫じゃらしで遊ぶときも、動きに緩急をつけたり、チラチラ物影に隠すなど、動かし方に工夫をこらしましょう。
猫はスタミナがそんなになく、瞬発力がある動物です。飽き性でもあります。
小さな動きでダラダラ長く遊ばせるより、大きな動きで10~15分くらい遊ばせると、運動不足の解消になりますよ。