ペットショップやホームセンターに行くと、猫草が売られているのと目にします。
そもそも猫は肉食の生き物です。なぜ猫は食べるのでしょうか?
猫草の正体はエンバク(燕麦)
細く尖り、一見すると雑草のような猫草。その正体はエンバク(燕麦)と呼ばれる、イネ科の穀物の若葉です。
成長し刈り取られた実はシリアルなどに使われていたり、ビールの原料となります。
食べ頃の猫草は、ペットショップなどで300円ほどで購入することができます。種や栽培キットも販売されているため、猫草をよく食べる子を飼っているのなら、自分で栽培するというもの手です。
猫はイネ科の草を好む傾向にあるため、大麦や小麦の若葉を育てても、喜んで食べてくれます。
代用品として、灰汁の少ない野菜を与えることはできますが、猫にとっては危険な野菜もあるので注意が必要です。
猫草を食べる理由
猫がなぜ猫草を好んで食べるのかは、いまだはっきりとした理由がわかっていません。
しかし、以下の理由からではないかと推測されています。
1.胃の洗浄のため
猫はよく身体を舐めるため、毛を体内に取り込んでしまいます。
猫が毛玉を吐くのは、胃に溜まった毛を身体の外に出すためです。うまく毛を吐き出すことができないと、最悪毛球症という病気になってしまうことがあります。
そこで、細く尖った草を食べることで胃を刺激し、毛を吐きだしやすくしているのではないかと言われています。
長毛種や、毛を吐くのが下手な子、換毛期などには、とくに猫草を与えるといいでしょう。
2.嗜好品として楽しむため
生きていく上で必要な栄養素ではなくとも、人間がおやつを食べることを好きなように、猫も猫草を食べているのではないかと言われています。
シャリシャリとした歯ざわりが気持ちいいのかもしれません。
3.便秘予防
猫は肉食であるため、便秘になりやすい生き物です。
食物繊維を取り入れることで、胃腸の調子を整え、便のとおりをよくしているのではないかと推測されています。
与えた後に、未消化の猫草のせいでお尻が汚れることがあるので、トイレの後は気をつけてあげましょう。
4.ビタミン摂取のため
燕麦にはたくさんのビタミンが含まれています。
猫草を食べることで、それらの栄養素を補っているのではないかと言われています。
いかがでしたか。胃にたまる毛はブラッシングを頻繁に行うことで、ある程度抑えることができます。
最近のキャットフードにはビタミンも食物繊維も配合されています。よって、猫草は必ずしも猫にとって必要なものではありません。
しかし、喜んで食べてくれる姿は、見ていて楽しいものです。まずは試しに一度、猫草を与えてみてはいかがでしょうか。