猫を飼ったら、ぜひ抱っこしたい!と願っている人は多いですよね。毛でもこもこの身体をぎゅっと抱きしめれば、それだけで癒され、幸せな気分になるでしょう。
でも、残念ながら猫の中には抱っこを嫌う子も多いのです。
どうしたら上手に猫を抱っこすることができるのでしょうか。
猫が抱っこを嫌う理由
抱っこをすると、身体が完全に宙に浮きます。自分で自分の身体の制御できなくなるため、猫にとってはとても怖いと感じる子が多いようです。
飼い主の抱っこが下手なせいで、ますます怖く感じて、嫌がっていることもあります。よって、まずは安定感が増すようにしっかり抱いてあげましょう。
また、飼い主との信頼関係がきちんとできていない場合も嫌がります。
病院に行くときや、身体を洗うとき、爪を切られたときのことを強烈に覚えていて、抱っこ=嫌なこととインプットされてしまっている猫も、抱っこを嫌がるようです。
無理やり抱っこするのは逆効果
猫は嫌なことをされるといつまでも覚えていやすい生き物です。一度抱っこが嫌だと脳の中にインプットされてしまうと、上書きすることははとても困難になります。
いくらしたくても、人間の都合で無理やり抱っこするのは止めましょう。
しつこくくり返していると、あなたの側に行くと嫌なことをされると覚えてしまい、信頼関係にひびが入ってしまい、近寄ってこなくなってしまうこともあります。
暴れて逃げ出そうとしたり、尻尾を大きく振ったりするのは嫌がっているサインです。
猫をよく観察し、これらの様子が見られたらすぐに床に戻してあげましょう。
品種によっても差がある
純血種の子の場合、抱っこが好きな品種と嫌いな品種があるようです。
抱っこ好きと言われているのは、
- ラグドール
- スコティッシュフォールド
- エキゾチックショートヘア
などです。
抱っこ嫌いと言われているのは、
- ペルシャ
- アメリカンショートヘア
などです。
もちろん個体差はありますが、ぜひとも猫を抱っこがしたいという人は、飼うときの参考にしてみてください。
このように、猫を抱っこに慣れさせるには時間と根気が必要です。とくに成猫になってからでは時間がかかるようなので、子猫のうちから慣らすようにしましょう。
抱っこが嫌いでも、けっして飼い主が嫌いなわけではありません。どうしても慣れなかった場合は、そういう性格の子なのだと諦めて、可愛がってあげてくださいね。
猫を怯えさせない抱っこのコツ
抱っこをされると猫は自分の身体を自由に動かせなくなります。
また、床から離れた場所に持ち上げられるのですから、とても怖いのです。
あなただって自分の何倍もある巨人にいきなり抱き上げられたら怖いですよね。猫だって同じなのです。
抱っこをするなら極力猫の不安を取り除いてあげるように努力しましょう。以下のことに注意するといいです。
1.お尻をしっかり支える
たまに脇や胴を持っただけで抱っこしようとする人がいますが、これでは身体が宙に浮いたように不安定で猫が落ち着きません。
猫の両脇に手を入れ、すばやく抱っこしたら、すかさず片方の手でお尻を支えてあげましょう。
2.身体と身体を密着させ安定させる
身体が離れていると安定性に欠けます。
慣れないうちは赤ちゃんを抱っこするように、ぴったり胸と胸をくっつけるようにして抱き、お尻を持つ手と逆の手で背中を包むように支えます。
3.最初は座ったまま抱っこする
慣れないうちにいきなり立ったまま抱っこをすると、恐怖心を植えつけてしまいかねません。
まずは床に座ったまま抱っこすることからはじめましょう。
4.香りをさせない
猫は嗅覚に優れています。また、自分の身体に他のにおいがつくことを極端に嫌います。
タバコや香水、柔軟剤など、身体から強い香りがするときには抱っこをしないようにしましょう。
5.猫が自分から寄ってきたときに抱っこする
猫は移り気で、単独でいる時間を愛する子も多いです。一人でいたい気分のときに抱っこすると、ますます嫌がるようになってしまいかねません。
猫がかまって欲しそうなときを狙って抱っこするのがいいでしょう。
抱っこは、慣れてしまえば人と猫の上質なスキンシップとなります。
触れ合うことで信頼関係が高まり、身体の異常を発見するきっかけにもなるのです。
まずは焦らず、じっくり慣らしていきましょう。